ヤバっ車のタイトル紛失した!
DMVで地獄を見ないための再発行ステップをご紹介。
そもそも「タイトル」って何?
Registrationとはどう違うの?
アメリカで車を持つと、「Registration(車両登録)」と「Title(所有権証明)」という、ちょっとややこしい2つの書類に関わることになります。私、最初は「レジスト完了!」で終わりと思ってたんですが、実はこの2つはまったく別物なんです。
Registrationは、車が州に正式に登録されていて、「今現在、道路を走っていい状態ですよ」という証明になります。これは毎年または数年ごとに更新が必要で、ステッカーや小さなカード(登録証)が届きます。これは普段、フロントガラスに貼り付けが必要だったり、または後ろのナンバープレートに貼り付けたり、州により様々です。
一方で、Title(タイトル)は、「この車の所有者は誰か?」を示すための書類となります。つまり“車の権利書”のようなもの、家でいえば登記証明書みたいな存在です。車を売るときや譲るとき、ローンを完済したときなど、所有者が変わる場面ではこのTitleが必須になります。
ここで、私がつまずいたポイントもシェアさせてください。
実は私は、離婚が成立して家を出るときに「タイトルが見つからない!」とパニックになりました。家中どこを探しても出てこない。だけど、よくよく調べてみたら、私のケースではタイトルを自分が保有していないのが“普通”だったんです。どういうことかというと、車のローンが残っている場合、そのタイトルは通常、ローン会社やリース会社が保有しています。つまり、あなたが車を運転していても、まだ完全に自分の所有物とは見なされていないんです。ローンを払い終えるまでは「仮のオーナー」、そして完済後に正式なタイトルが自分に移されて初めて“本当の持ち主”というわけです。私の場合、ディーラーで買ったときにローンを組んでいたので、当然ながらローン会社がタイトルを持っていました。でも、そんな仕組みを知らなかったから、「どこにもない!」と慌てたんですよね…。なので、もしあなたもタイトルが見つからなくて焦っているなら、まずはローンが残っていないかどうか、そしてローン会社やリースしているディーラーが保管していないかを確認してみてください。それだけで解決することも多いです。
ローン中の車、タイトルは誰が持ってるの?
「車のタイトルは手元にないけど、それって普通なの?」~実はこれ、アメリカではよくあるケースです。
多くの州では、ローン返済が完了するまで、正式なタイトルはローン会社(Lienholder)が保有しているのが一般的です。つまり、車の所有者は一応あなたでも本当の意味では“ローン会社との共同所有”状態なので、ローンが完済されるまではあなたの名前だけが記載された“クリーンなタイトル”にはならないんです。
一方、日本で車をローンで買っても車検証の「所有者」は基本的に購入者本人となります。ただし、一部の信販会社やディーラー系ローンを使った場合、ローン完済まで「所有者」が信販会社名義になるケースもありますが…これはやや特殊なケースです。
私のケースでは、別の州からテキサスに引っ越してきたとき、車の登録をするために「タイトルが必要」と言われたのに、手元には無い!と驚きました。結果、ローンがまだ残っているからローン会社が持ってる状態でした。しかも当時は離婚後だったので、前の夫と共同名義になっていたところから、自分一人の名義に変える必要もあったんです。やっとローンを完済しても、すぐに手続きが終わるわけではありませんでした。ローン会社に連絡して、「Lien(担保権)を外してもらう手続き」や、テキサス州へのタイトルの移転など、もっと言うと離婚協議書の提出して財産分与の証明が必須でした。必要書類を取り寄せて提出するだけでも一苦労でした。しかも州によって必要な書類も微妙に違うので、調べるだけでも時間がかかる…。
さらに怖いのが、タイトルを失くしたまま放置しておくと、最悪“タイトルローン”という形で他人に自分の車を担保に借金されるリスクもあるということです。実際に詐欺や盗難事件に使われるケースもあるようなので、「どうせ乗ってる車だし、無くても大丈夫でしょ」なんて思わずに、きちんと管理しておくことが本当に大事です。だからこそ、「自分のタイトルが今どこにあるのか」「ローンが完済されたとき、ちゃんとLienが解除されたか」「移住先の州にちゃんと登録したか」、こういったことをチェックリスト的に確認しておくのがベストとなります。
タイトルが必要な場面とは?
→ 売却/輸送/保険関係/日本帰国時の証明
普段の生活ではあまり意識しないけれどこの「車のタイトル」が必要になるタイミングは、実はけっこう重要な場面ばかりです。私自身、「えっ、こんなときにもタイトルが要るの?」と驚いた経験があります。
まず当然ながら車を売るときです。これは最も分かりやすい場面ですね。車を他人に譲るということは、所有権を完全に移すということなので、そのためにタイトルに買主の情報を書き込み、必要ならノータリー(公証)を受けて正式な手続きが必要になります。もし手元にタイトルがない場合は、そもそも売却ができないということも…。
次に、意外と見落としがちなのが車を州外に輸送する場合や他州へ引っ越すときです。運送会社によっては、車の所有者であることを証明するためにタイトルのコピーを提出するよう求められることがあります。これは盗難車や不正輸送を防ぐためでもあります。
また、保険請求の場面でもタイトルは必要になることがあります。特に全損事故(total loss)などで車を手放す場合、保険会社が車の価値を買い取って支払うためには、正式な所有者であることを確認するため、タイトルの提出が求められます。保険金の手続きが進まない原因になることもあるので注意が必要です。
そして私にとって最近知ったのが日本への帰国時のケースです。愛車を手放すとき、その売却や名義変更の手続きを進める中で、タイトルが手元にないと何もできないのです。さらに、日本の税関や関係機関に「この車は自分の持ち物でした」ということを証明するためにも、英文のTitleコピーやCertified Copy(公的な写し)が重要な役割を果たします。たとえば、日本への輸入手続きや免税申請の際、所有証明として提出を求められることがありますし、「海外で処分済み」や「売却済み」といった資産処理の根拠としても使われます。正式な証明力を持つCertified Copyは、ただのコピーでは不十分な場合にも対応できるので、紛失や原本の保管が不安な方は早めの取得がおすすめです。
抑えておきたいポイント💡
州によって違う「DMV系機関」の名称
アメリカで免許や車両登録といえば「DMV」と思いがちですが、実はこの名称は州によってバラバラです。「DMV(Department of Motor Vehicles)」と呼ばれているのは一部の州だけで、他の州では「Bureau of Motor Vehicles(BMV)」「Department of Public Safety(DPS)」、あるいは「Division of Motor Vehicles」など、違う名前が使われています。
なぜこんなに名称が違うのかというと、アメリカが「連邦制」をとっているからです。つまり、交通・運転・車両登録に関するルールや制度は、州ごとの判断で自由に運営できるのです。役所の名前だけでなく、担当業務の分け方や手続き方法も州ごとに異なります。たとえば、ある州では運転免許も車の登録も同じオフィスで済ませられますが、別の州ではまったく別の機関が担当していることもあります。このため、引っ越しをしたり、車を別の州で登録したりする場合は、まずその州での管轄機関の正式名称を知ることがとても大事です。
下記リストとあわせて、自分の州で何という名前の機関が対応しているのか、ぜひ確認してみてくださいね。
- DMV:Department of Motor Vehicles、カリフォルニア、ニューヨークなど
- BMV:Bureau of Motor Vehicles、オハイオ、インディアナなど
- TxDMV / County Tax Assessor-Collector:Texas Department of Motor Vehicles(でも車両登録は郡オフィスが対応)、テキサス
- DDS:Department of Driver Services(免許関連だけ)、ジョージア
- PennDOT:Department of Transportation(その中の部門)、ペンシルバニア
- FLHSMV:Florida Highway Safety and Motor Vehicles、フロリダ
Google検索のテンプレート
たとえば、日本では免許更新といえば「警察署」や「運転免許センター」に行けば大体OK、しかも全国でほぼ同じ手順が使えます。アメリカで運転免許の更新や車のタイトル(所有権証明書)を再発行しようとしたとき、「どこのオフィスに行けばいいの?」「どの書類を使えばいいの?」と混乱することがあったら、まずこのリストを思い出してください。アメリカは連邦制の国なので、交通や車両登録に関するルールや手続きは州ごとに完全に独立していて、名称や手順も統一されていません。
これがどういうことかというと、同じように「タイトルをなくしたから再発行したい」というシンプルなケースでも、どのウェブサイトに行けば書類があるのか、どの部門に書類を送ればいいのかが、州によってまったく違うということです。そのうえ、役所の名前が似ていたり、まったく違う略称だったりするので、慣れないと「そもそもこの州ではどこに頼めばいいのか」が分からなくなるんですね。だからこそ、確実に正しい情報を探すには、「州名 + lost title + replace + site:.gov」のように、検索テンプレートを使って公式サイト(.gov)をピンポイントで探すのが最も効率的です。日本のように一括でまとまった情報がないぶん、自分で正しい入り口を見つけにいく必要があるのが、アメリカの「自己責任&DIYスタイル」なのです。
申請書類の記入ミスや、誤ったフォームの送付によって、受付が拒否されたり書類が差し戻されたりすると、手続きにかなり時間がかかってしまいます。州によってはDMVへ行って(予約があっても)待ち時間は2時間以上もざらってことは珍しくありません。余計な手間を減らして、スムーズかつ効率的に申請を進めましょう。
ご参考:TxDMVのフォームはこちらへ
どの申請書を使うのが正解?フォームの種類に注意!
実際にフォームを探して、「さっさと記入して送っちゃおう」と思ったのですが…意外と混乱しました。私が滞在するテキサス州では、同じ“アプリケーションフォーム”でも再発行用なのか、又は売買・譲渡のための新規申請なのかで使う用紙が違うんです。
私自身がつまずいたポイントや、スムーズに手続きするための注意点をまとめたので、同じように迷っている方の参考になれば嬉しいです。
書類の記入例や、私が実際に送った封筒の中身、ちょっとした注意点などをNoteに詳しくまとめました✍️
迷わず進めたい方はこちらもどうぞ!
Noteブログでは、時短ノウハウの要約まとめをご参照ください。
▶ 【完全保存版】アメリカ生活タイトル再発行方法
まとめ:タイトル再発行、迷わないために
アメリカでの車の「タイトル」は、日本でいう「車検証」とは違い、あなたが車の“所有者”であることを証明するとても大切な書類です。紛失した場合の再発行には、各州で異なる手続き・書類・名称があるので、州名+英語キーワードでの検索がカギになります。私も実際にテキサスで再発行を経験し、最初は何が必要か分からず、かなり時間を取られてしまいました。だからこそ、同じように困っている方のために、書類の記入例や郵送の中身、英語でのやりとりをNoteで詳しくまとめました✍️
📌 英語が不安な方・迷わず進めたい方へ
実際に使った英文テンプレートや書類の書き方をNoteにまとめています。
「フォームを間違えて受付拒否された…」なんてことにならないよう、事前にチェックしておきましょう!
👉 【体験談】アメリカで車タイトルを失くした時の“最短”再発行マニュアル